新書、文庫で勉強する日本史

新書や文庫本で日本史の勉強を始めています。まだまだ入門者だと自覚していますが、私と同様の入門者の方や、高校生、大学生の参考になればと思っています。

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鈴木 直氏の『輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか?』を読んだ。

輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか? 輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか?
鈴木 直 (2007/01)
筑摩書房

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 あとがきに、「この本を翻訳論と近代化論の二冊に分けてはどうかと提案」を受けたととの記述があるが、そうでしょう。あるいは、いくつかの議論(というか論点というか)は、別にエッセイに書くとかもあったのではないか。
 全体の主張が散漫だという読後感が残った。

 4つの近代化や、悪文の見本ともいうべき「常軌を逸する逐語訳」をやっつける部分はそれぞれ面白かったが、何かもうひとつ物足りない。

 雑学的な面では、日本ではアカデミズムの枠内にあるものを「哲学」、人間や社会の現実に関与するものを「思想」と称する傾向があるとの指摘があって、あ、本当だと思ってしまった。ちなみに、この「思想」は外国語への翻訳が困難だそうだ。

 三木清の度し難い「権威主義」にも笑ってしまった(-_-;) (p.50~)
 それにしても、「常軌を逸する逐語訳」とやっつけられた先生たちは反論を出すんだろうかねえ、「小学生の作文にも劣る表現」と言われた坂部恵伊古田理さんたちは。 (p.221~)

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宮崎県知事選でそのまんま東氏初当選

 そう、そのまんま東さんが知事か。
 東京で青島、大阪で横山ノックの両氏が知事に当選したのがいつだったか。
 長野にもなんかいたなあ。

 いやはや、政治行政もなめられたもんだねえ、いつまでたっても。

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NHK教育「ETV特集」の「KOBE 巨大災害の時代を生きる」

http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html

NHK教育「ETV特集」の「KOBE 巨大災害の時代を生きる」(第166回 1月20日(土)放送)を見た。
「まちづくり」というのは、何なのだろうか。この番組などを見ると、1)コミュニティ、地域社会を基盤とすべき、市民参加の形態、2)何らかの地域課題への解決が求められていること。だいたいは、行政から提示される。3)市民の基本は専門家ではないこと。専門家が入っていることもあるが、大多数は素人。(課題○○についてふだんは考えたこともない。ただし、勉強すればいいというものではない)基本的に行政のプランに「ケチをつける」という形で意見を表明し、それが一部反映されるという形。

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司馬遼太郎『「昭和」という国家』

「昭和」という国家 「昭和」という国家
司馬 遼太郎 (1999/03)
日本放送出版協会

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 司馬遼太郎『「昭和」という国家』 (日本放送出版協会) を読んだ。
 先日読んだスズクラのことが引っかかって、司馬先生の日露戦争までは祖国防衛戦争で許せる、昭和の軍部は許せない、という考え方は、どうもすっきり納得できなかった。
 もちろん、スズクラを許せない、とすることは簡単だろうが、『言論統制』を読むとそうもいかない。

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NHK特報首都圏の「心の声聴く医師に ~聴覚障害者の挑戦~」

NHK特報首都圏の「心の声聴く医師に ~聴覚障害者の挑戦~」(1月19日(金)放送)を見た。
帝京大医学部の大石さんが聴覚障害を乗り越え、医師を目指し努力している。本当に頭の下がる努力だ。こうやって、努力している立派な青年もいるのか。親御さんや大学の先生やクラスメイトたちも立派だ。それに、患者さんもよかった。いまどきこんな人たちがいるとはなあ。
心を洗われた思いだ。
いい医者になってほしいな。応援してるからね、大石さん。

http://www.nhk.or.jp/shutoken/tokuho/index.html

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佐藤卓己氏の『言論統制』

言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家
佐藤 卓己 (2004/08)
中央公論新社

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 昭和10年代陸軍、特に参謀本部や陸軍省に勤めたエリート軍人などというのは、ぼろくそに言われているのが今日であるが、それも極端ではないか、と思うことはないだろうか。
 もちろん、当時は権力の中枢であり、佐藤賢了だったか、国会で代議士に向かって「うるさい、だまれ」だかなんだか怒鳴って平気であり、また許されてしまう存在である一方、国民を指導し、社会を統制していた。それなりの支持勢力があったわけだ。それなりというより、大勢の支持を得ていたというべきかもしれない。
 海軍を始めとして、国民ほとんど全体(変り身は素早い!)が、敗戦の責任を、ひいては開戦の責任も陸軍に押し付けようとして、とんでもない陸軍ということになったのではないか。
 昭和10年代陸軍、特に参謀本部や陸軍省に勤めたエリート軍人などを冷静に調査・分析すべき時期だろう。

 この厚めの中公新書、佐藤卓己著『言論統制』は、陸軍「少佐」鈴木庫三という人物の伝記といってもいいものだが、非常に考えさせられるものがあった。
 表紙のウラの紹介は次のとおり。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 言論界で「小ヒムラー」と怖れられた軍人がいた。情報局情報官・鈴木庫三少佐である。この「日本思想界の独裁者」(清沢洌)が行った厳しい言論統制は、戦時下の伝説として語りつがれてきた。だが、鈴木少佐とはいったい何者なのか。極貧の生活から刻苦勉励の立志伝。東京帝国大学で教育学を学んだ陸軍将校。学界、言論界の多彩なネットワーク。「教育の国防国家」のスローガン。新発見の日記から戦時言論史の沈黙の扉が開かれる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 もちろん、鈴木庫三についてこの小冊子のみを基に意見を述べてもしようがないだろう。鈴木庫三を論じるにはさらに今後の調査や日記の公表などを期待したい。

 読む価値のある本だと思う。

 それにしても、石川達三という人間は最低の人間だなと嫌悪感で気が滅入った。
 中央公論新社はえらいな。

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神田敏晶『YouTube革命』

YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ
神田 敏晶 (2006/12/16)
ソフトバンククリエイティブ

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 さらっと目を通しただけだが、なるほど、動画のほうはこんなことになっているのか、と驚いた。早速、YouTubeで探してみると、実に驚くべき状況じゃないか。
 大昔、10年はならないかもしれないが、職場の先輩のKさんに、「通信が放送を飲み込む、って言いますがねぇ」と報告して感心された覚えがあるが、あのことが実現しつつあるのか、と感無量だ。
 著作権についての今後も、この著者の提案の方向が良さそうに思う。
 いかにも、最近の新書らしく、役に立った。

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佐々木克『岩倉具視』

岩倉具視 岩倉具視
佐々木 克 (2006/01)
吉川弘文館

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 岩倉具視が非常に印象良く描かれている。
 通常では、やはり「陰謀家」のイメージがあるのではなかろうか。
 本当の岩倉具視がどのようだったかは、一概には判断できないと思うが、王政復古前の公家社会での苦労や、維新後の大久保たちとの調整の苦労はなるほどと思わせるものがある。
 歴史上の人物の見直しという点では一読の価値はあったか。

 摂政関白の廃止というのは、考えてみれば、大きなことだ。
 ついつい、明治維新、王政復古の中で当り前のように受け止めていたが、どうしてこのような大革新が可能だったのだろうか。
 この朝廷改革は、もう少し勉強しても面白そうだ。

 この幕末の朝廷での権力闘争というのも、なかなか興味深い。
 安政5年の列参(許可なくして直接参内して意見を述べる行動)と、慶応2年の列参の、それぞれの背景事情や成否の別の理由など、興味深いではないか(p.16~、p.94~)。
 人物としては、鷹司政通(たかつかさ・まさみち)は、文政6(1823)年に関白に就任、安政3(1856)年には辞任し、九条尚忠に譲るが、ほぼ34年も関白の地位にあった政通は朝廷で大きな権力を持ち、佐々木克氏の言うには、「朝廷・公家社会の最高権力者として君臨して、天皇の力さえしのぐ程の実力者であった」というが、関白辞任後も太閤として影響力を振るった(p.9~)。
 関白・左大臣二条斉敬、朝彦親王と、内大臣近衛忠房や晃親王の4人体制は、元治元年から王政復古の政変の直前までの長期政権だったらしい(p.91)。

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