新書、文庫で勉強する日本史

新書や文庫本で日本史の勉強を始めています。まだまだ入門者だと自覚していますが、私と同様の入門者の方や、高校生、大学生の参考になればと思っています。

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統一地方選が終わって一段落だが、さて、次は夏の参院選がどうか。石川真澄氏の『戦後政治史』(岩波新書)が面白い。

 統一地方選が終わって一段落だが、さて、次は夏の参院選がどうなるか。
 たぶん、自民敗北ではないか。一勝一敗などと言ってられないのではないか。
 石川真澄氏の『戦後政治史』(岩波新書)の「補論 民意の軌跡」(p.197~)は面白く、興味深い。
 そこで仮説として言われる、参院選での、保守党の得票と棄権票の相関関係(棄権が増えると保守党得票は減り、棄権が減ると保守党得票は増える)や、「亥年現象」(12年毎の地方統一選挙と参院選が重なる年は、たぶん地方議員が4月の選挙のあとサボッて督促しないから、棄権が多くなる)は、思わず納得してしまった。
 ちなみに今年はその亥年だが、今年の参院選は棄権が多く自民は負ける、かどうか興味深い。

 この、石川真澄氏の『戦後政治史』はその補論も面白いのだが、本論はどうかというと、1945年から1994年までの50年間の政治史をわかりやすく解説したものだ。
 様々な事件やエピソードもほどよく説明されていて、興味深く戦後史を勉強できるのではないか。戦後史を勉強しようとする大学受験生には、お勧めだろう。
 ノートをまとめたりするときに、参考書にすればよい。
 ただ、ついつい、ほう、ほう、なるほど、そう、なんて読み流すと(わかりやすく、興味深いだけにそうなりやすい)頭に入らないだろうから、岩波ジュニア新書の『昭和時代年表』などを見ながら、確認しながらしっかりと理解し、覚えていくことが大切だ。

 なお、「補論 民意の軌跡」(p.197~)は、選挙分析で大学受験には無縁だろうが、面白いので、若い人たちにも合わせて読んで、感想を教えてほしいものだ。


戦後政治史 戦後政治史
石川 真澄 (2004/08)
岩波書店
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「文藝春秋」2007年04月号の「小倉庫次侍従日記」

「文芸春秋」2007年04月号の「小倉庫次侍従日記」を読んだ。

昭和天皇の印象は、ほぼ確定したと言っていいのではないだろうか。
戦前の昭和天皇の態度は、非常に時代に即したもので、常識的なところと言うべきだろうが、戦後の政治的な意図からしばしば言われる「平和主義者」では、もちろん、なかった。
今回の小倉侍従の日記でも、昭和天皇がうまく行かない中国戦線を反省したり、言うことを聞かない大臣や軍人・官僚にいらだったり、勝てそうもない米英との戦争に躊躇したり、開戦直後の戦捷に喜んだりする様子が伺える。それは当時の元帥たる人の当然の態度であろうし、まことに普通の人、非英雄的な人物であったことを証しているように思われる。皇后との、「夫婦喧嘩」もあったのだろう。

すでに多くの研究がなされ、描かれてきた昭和天皇像を、補強するものであっても、書き換えるものではない。その意味では、「衝撃の新発見」というのは少しね(-_-;)


文藝春秋 2007年 04月号 [雑誌] 文藝春秋 2007年 04月号 [雑誌]
(2007/03/10)
文藝春秋
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NHK「その時 歴史が動いた」の「謙信恐るべし」(平成19年4月4日 (水) 放送)

NHK「その時 歴史が動いた」の「謙信恐るべし」(平成19年4月4日 (水) 放送)を観た。

http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2007_04.html#01

 生涯70回以上の合戦でほとんど負けたことがない戦の天才、まさに、謙信恐るべしである。

 黒田日出男氏が出演していて、洛中洛外図に謙信が描かれているという『謎解き洛中洛外図』(岩波新書)での説が取り上げられていた。でも、黒田氏の説のうち、番組に必要な部分だけで、少し残念(^_^;)
 でも、黒田氏の本では、理念的にしか理解しなかった、信長の謙信を恐れるイメージがつかめた点では、この番組はよかった。

 上杉謙信の家訓がよかった。以下の16条のとおり。
 わからないのもあるが、なるほどと感心できるのもある。

 「心に物なき時は心広く体泰なり」
 「心に我が侭なき時は愛敬失わず」
 「心に欲なき時は義理を行う」
 「心に私なき時は疑うことなし」
 「心に驕りなき時は人を教う」
 「心に誤りなき時は人を畏れず」
 「心に邪見なき時は人を育つる」
 「心に貪りなき時は人に諂うことなし」
 「心に怒りなき時は言葉和らかなり」
 「心に堪忍ある時は事を調う」
 「心に曇りなき時は心静かなり」
 「心に勇ある時は悔やむことなし」
 「心賤しからざる時は願好まず」
 「心に孝行ある時は忠節厚し」
 「心に自慢なき時は人の善を知り」
 「心に迷いなき時は人を咎めず」 

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NHKスペシャルの「激流中国 富人と農民工」(2007年4月1日(日)放送)

 NHKスペシャルの「激流中国 富人と農民工」(2007年4月1日(日)放送)を観た。

 いやはや、現代中国社会で格差が広がり、勝ち組と負け組の差が鮮明になっている有様には驚いた。
 普通、プロレタリアート革命が起こるんじゃなかろうか、こんな有様では。あ、既に革命が起こって共産主義国家になっているんだったか(-_-;)

 でも、中国株に投資している皆さんはどう思ったろう。このような状況だからこそ、今後も経済発展するだろうと考えるのか(-_-;)

http://www.nhk.or.jp/special/onair/070401.html

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永井路子さんの『波のかたみ―清盛の妻』(中公文庫)

 永井路子さんの『波のかたみ―清盛の妻』(中公文庫)を読み返している。

 1156年の保元の乱から、1185年の壇ノ浦の平家滅亡までの時代を、平清盛の妻である時子の視点で描いた小説である。
 この著者の小説で微笑ましいというか、そりゃこの方が合理的だと同意したいのが、しばしば系図を挿入することだ。作家によっては、複雑な系図を、小説だからというつもりなのか、本文の言葉で説明しようとするが、こんなふうに系図で処理してもらうほうがずっと読者にとってわかりやすい。
 例えば、保元の乱、平治の乱(1159年)の対立構造もわかりやすい。
 保元の乱は、1156年7月に鳥羽法皇が崩御してすぐに、兄弟である(少なくとも系図上では)の崇徳上皇と後白河天皇の対立に、これまた兄弟である藤原忠通(ただみち)と頼長(よりなが)の対立が加わり、後白河天皇・忠通(ただみち)グループが勝利したものだ。
 平治の乱は、保元の乱の後に権勢を振るっていた藤原信西を、①後白河上皇の寵臣の藤原信頼(のぶより)、②後白河上皇の子である二条天皇の近臣である藤原経宗(つねむね)、惟方(これかた)が、源義朝を使って、襲い、まず信西滅亡。次いで、熊野詣に出掛けていた平清盛が帰京し、①と②のグループの離反の機に①を滅ぼす。また、その後の後白河と二条の対立の中で、②が流罪となり没落。結果、清盛の時代が廻ってくる。
 1180年、源頼朝が挙兵し、翌1181年に清盛が死去し、1185年の壇ノ浦の平家滅亡となるのだが、この12世紀後半というのは、トーナメント戦を戦っているようだ。優勝は源頼朝、準優勝が後白河、清盛はベスト4まで行った、というようなイメージか(^_^;)

 小説だから、その平家のベスト4進出の様子を面白く、読みやすく、描いている。
 時間に余裕があれば一読をお勧めする。
 永井路子さんの作品としては、『美貌の女帝』が最も感心した。それよりは落ちるようにも思うが、『北条政子』よりはこちらがいいように思う。


波のかたみ―清盛の妻 波のかたみ―清盛の妻
永井 路子 (1989/02)
中央公論社
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大久保利謙の『日本近代史学事始め―一歴史家の回想』(1996/01 岩波新書)

大久保利謙の『日本近代史学事始め―一歴史家の回想』(1996/01 岩波新書)を読んだ。
 この新書を手にしたのは、タイトルどおりの内容について学びたいというよりも、やはり著者が大久保利通の孫という点で興味をもったことによる。実際に読むと、当然、中身はタイトルどおりの内容についてであって、大久保利通の話はほとんどなかった。
 それでも、利通の孫であり、侯爵家の人間らしい話はあって、それなりに時代と人の空気は感じられる。
 前に、犬養道子さんの『ある歴史の娘』を読んだことがあったが、それと学習院の話がある意味、共通する。すなわち、学習院の生徒の家族意識的なるもの(「家族」は「華族」の誤植ではない)。
 読みやすいので、時間があれば読んでもいいだろう。
 若き荒木貞夫の写真が見られる(p.5)のは、得した気分だ(~_~)



日本近代史学事始め―一歴史家の回想 日本近代史学事始め―一歴史家の回想
大久保 利謙 (1996/01)
岩波書店
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「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール

『「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール 』(ブルーバックス新書) 藤沢 晃治 (著) を読んだ。

 藤沢氏には「分かりやすい~~」という著書が3冊あるのだが、その第2弾だ。
 久しぶりに読み返しつつあるのだが、この著者の「分かる」、「分かりやすい」とはどういうことか、ということの説明は、確かになるほどと思わされる。
 それは、この本の前の『「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール』で読んだのだと記憶している。この二冊目の本は、一冊目との重複が多いような気がして、流し読みしたような気がする。
 それはそれとして、改めて読み返していると、いろいろと「分かりやすい説明の技術」について整理されているので、面白い。
「知らせる」と「説明する(分からせる)」との対比(p.26)も適切な話題だ。

 以前、鈴木 直氏の『輸入学問の功罪―この翻訳わかりますか?』を読んだことを書いたが、少し通じるところがある

「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール ブルーバックス 「分かりやすい説明」の技術 最強のプレゼンテーション15のルール ブルーバックス
藤沢 晃治 (2002/10/23)
講談社
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