新書、文庫で勉強する日本史

新書や文庫本で日本史の勉強を始めています。まだまだ入門者だと自覚していますが、私と同様の入門者の方や、高校生、大学生の参考になればと思っています。

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佐藤卓己氏の『言論統制』

言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家
佐藤 卓己 (2004/08)
中央公論新社

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 昭和10年代陸軍、特に参謀本部や陸軍省に勤めたエリート軍人などというのは、ぼろくそに言われているのが今日であるが、それも極端ではないか、と思うことはないだろうか。
 もちろん、当時は権力の中枢であり、佐藤賢了だったか、国会で代議士に向かって「うるさい、だまれ」だかなんだか怒鳴って平気であり、また許されてしまう存在である一方、国民を指導し、社会を統制していた。それなりの支持勢力があったわけだ。それなりというより、大勢の支持を得ていたというべきかもしれない。
 海軍を始めとして、国民ほとんど全体(変り身は素早い!)が、敗戦の責任を、ひいては開戦の責任も陸軍に押し付けようとして、とんでもない陸軍ということになったのではないか。
 昭和10年代陸軍、特に参謀本部や陸軍省に勤めたエリート軍人などを冷静に調査・分析すべき時期だろう。

 この厚めの中公新書、佐藤卓己著『言論統制』は、陸軍「少佐」鈴木庫三という人物の伝記といってもいいものだが、非常に考えさせられるものがあった。
 表紙のウラの紹介は次のとおり。
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 言論界で「小ヒムラー」と怖れられた軍人がいた。情報局情報官・鈴木庫三少佐である。この「日本思想界の独裁者」(清沢洌)が行った厳しい言論統制は、戦時下の伝説として語りつがれてきた。だが、鈴木少佐とはいったい何者なのか。極貧の生活から刻苦勉励の立志伝。東京帝国大学で教育学を学んだ陸軍将校。学界、言論界の多彩なネットワーク。「教育の国防国家」のスローガン。新発見の日記から戦時言論史の沈黙の扉が開かれる。
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 もちろん、鈴木庫三についてこの小冊子のみを基に意見を述べてもしようがないだろう。鈴木庫三を論じるにはさらに今後の調査や日記の公表などを期待したい。

 読む価値のある本だと思う。

 それにしても、石川達三という人間は最低の人間だなと嫌悪感で気が滅入った。
 中央公論新社はえらいな。

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