新書、文庫で勉強する日本史

新書や文庫本で日本史の勉強を始めています。まだまだ入門者だと自覚していますが、私と同様の入門者の方や、高校生、大学生の参考になればと思っています。

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人間嫌いが特別な人だけに許される時代だったのだと思う~半藤一利氏の『荷風さんの戦後』(筑摩書房)

 しかし、いいなあ、永井荷風。
 これだけ、人間嫌いで、世の中とソリが合わず、反俗の姿勢を貫ける人生は、やはりうらやましい。
 ただ、ここで考えるのだが、人間嫌いというのは本当は多数の人がそうで、でも、みんな我慢して、努力して、なんとかやりくりしているのではないか。
 渡辺一史氏の『こんな夜更けにバナナかよ』で読んだ鹿野靖明さんの生き様を考えるのだが、彼もたぶん元来は人間嫌いだったのではないか。しかしながら、人間嫌いのままでいることは許されない環境だった、ということではないか。
 永井荷風が人間嫌いで、偏屈者、奇人変人と言われながら許容される社会や環境というのは、うらやましいものだ。そもそも、許容する「社会」があったということか。今や、人間嫌いのわがままな団塊の世代やその子どもたちが、社会性を習得することなく、我慢も努力もせずに、わがもの顔でのさばっている。誰も許容されたいが、許容しない。
 ということは、今の時代に、永井荷風のこのような性格を安易に吹聴するのはどうか、ということになろうか。

荷風さんの戦後 荷風さんの戦後
半藤 一利 (2006/09)
筑摩書房
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